ニャンデスCD Vol.1、Vol.2に参加してくださり、好評を頂いているギタリスト田中裕介氏に突撃取材!
独特の音楽観から謎につつまれた私生活、そして今年(2019年)発表したソロアルバムなど、盛り沢山の内容について語って頂きました。
━ 本日はお忙しくない中、お時間を作っていただきありがとうございます。
田中 秋はそこそこ忙しかったですよ。
WAYNOのライブのサポートに呼んで頂いて、一緒にツアーを回っていたんです。
━ 何か得られたものはありましたか?
田中 行く先々で色んな方々の協力を頂いて、それは谷中さん(Ba.)の縁故なのですけど、やっぱり音楽活動は支えてくれる人がいて成り立つものだなぁということを実感しました。
━ WAYNOさんは20年以上続けられていると聞きました。
一つのグループを長く続けるというのは簡単なことではないと思いますが、今回同行してその秘訣のようなものを感じられたことはありますか?
田中 僕は今回2回目のツアーなので、過去のことは分かりませんが、今までご一緒して感じたことに限って言えば、良い意味で皆個人主義で、お互いの行動にあまり干渉し合わないところが僕自身も心地よかったですね。
━ さて、この秋リリースされたソロアルバム「Solo Works Vol.1」、私も拝聴致しました。
まず感じたのが、短い曲が35曲も収録されているというコンセプトがユニークだと思ったのですが、どういった経緯で制作されたのでしょうか。
田中 まず、ギターだけを弾く生活を続けていて、この先大丈夫なんだろうかという不安が常にあったんです。
だから、もしギターがダメになっても音楽で生きていくために、何か出来るようにならなきゃと考えて…、とりあえず作曲力をつければ今の活動にもプラスになると思って色々作り始めたのがきっかけです。
━ 必要に駆られてという感じですが、数多くの曲を通じてどのようなイメージを表現されているのでしょうか?
田中 いえ、最初は作りたいイメージも何も無くて頭が空っぽでした。
それでも、作り続けていれば見えてくるものがあるだろうと思い、ひたすら無理矢理量をこなしたんです。
そうしている内に、無理矢理作る中でもその日の出来事や気分が曲に反映されているということに気づいたんです。
それらを見返すとなんだか日記みたいで面白いなぁと感じて、どうせなら詰め込めるだけ詰め込んでみようと思って、そこで初めてコンセプトを決めてレコーディングに取りかかりました。
━ タイトルが変わっているものが多い印象を受けますが、何か思い入れがあるのでしょうか?
例えば、2曲目の「Natural Oganic Cotton Waltz」はどういったメッセージがあるのでしょうか?
田中 無印良品で買い物をしていて楽しい、という気分を表現しています。
━ 無印(笑)
田中 他には「The Beach」や「The Window」なんかはそのままですね。浜辺でギターを弾いていたときや、なんとなく窓を見ていたときに思い浮かんだ曲です。
━ ニャンデスから「Solo Works Vol.1」をお買い上げ頂きますと、半額は動物保護団体への寄付に、もう半額は田中さんへの保護に充てられます。
田中さんも動物の保護に関心がおありなのでしょうか?
田中 僕は動物が好きとか嫌いとかは特に無いのですが、ペットショップとかペットを飼うという行為そのものについて以前から違和感を感じていました。
例えば、動物の権利や保護を訴えている人だって、SNSで飼い犬や猫の写真をアップしてたりするじゃないですか。
でも、そもそも世間にペットを飼うという風習が無ければ殺処分される犬や猫もいないわけで、その点がなんだか矛盾してるなといつも感じるんです。
大体、裸の動物に首輪をつけて去勢して監禁して愛玩物にするという行為が、なんかエログロとかサディズム趣味みたいで嫌ですね。
━ ごもっとも…。
音楽の話に戻りますが、今後はどういった展開をお考えでしょうか。
田中 家に閉じこもりがちなので無理矢理にでもライブやセッションに足を運んで、色んなミュージシャンともっと交流しなければと思っています。
そこからまた色々なことが起こるのではないかと期待しています。
━ 最後に、田中さんにとって音楽とは?
田中 外の世界とはまた別にある、自分の中の世界という感じです。
元来世間と折り合いをつけるのが難しい性分で、子供の頃から孤独を感じていたのですが、音楽という自分の内面世界を開拓していくことで、それを媒介に徐々に外の世界とも繋がれるようになってきました。
例えば、演奏を褒めてもらえたり、一緒に演ろうと言ってくれたり…。
だから、内面を磨くことが人間にとって一番重要なことなんだと確信しています。
そうすれば寂しくないし、無駄なものにお金を使わなくていいし、多分ペットだって必要なくなると思いますね。
━ ありがとうございました。
今回ご紹介したアルバムはオンラインショップからご試聴、ご注文いただけます。
これからも不定期でインタビュー企画するかもね〜(‘ω’)