Ñandes クリエイターズファイル③〜ケーナ奏者 YOSHIO〜

好評いただいております、ニャンデスクリエイターズファイル第三弾!

今回は、ニャンデスのチャリティー活動にもご協力頂いているケーナ奏者YOSHIOさんにインタビューしました。

2013年コスキン音楽祭にて

 

ー フォルクローレ界では有名なYOSHIOさんですが、ご存知ない方の為に自己紹介をお願いします。

 

Y ケーナ奏者をしております。1986年からケーナを始め、大学入学後学生サークルで活動し、その後、社会人になってからはライブを中心に演奏活動を続けています。

2013年にアルゼンチンのコスキン音楽祭に日本代表として出演。

ライブハウスなどでフォルクローレ以外のバンドの方々と対バンしたりと、昨年は2年連続で120ステージ以上出演しました。


ー ケーナに惹かれたのはどのようなきっかけがあったのでしょうか?

 

Y 高校で、世界の民族音楽を一学期間ずっと紹介する風変わりな授業がありまして、その中で”コンドルは飛んでいく”のケーナの音色やフォルクローレのリズムにインスパイアされたのがきっかけでケーナを始めました。

その時に買ったピントスケーナを今も愛用しています。35、6年使っていますね。

 

ー その辺りのお話はYOSHIOさんの雑誌「El Solitario」にも詳しく書かれていますね。

怒涛のYOSHIO史を垣間見てしまいました(笑)

ニャンデス オンラインショップにて販売中!


YOSHIOさんといえば曲の最後を“シュッ”という音で締め括ることで有名ですね。

いつから始められたのですか?

 

Y 初期からやっていたと思うのですがハッキリとは覚えてないですね。

ライブハウスでやったらとてもウケが良かったのを覚えています(笑)

一般のお客様が馴染みのない南米の曲を聴いた時に、曲の終わりがわかりやすいから、という理由もあります。

 

ー 今やシュッを期待されてますよね。

 

Y シュッだけやり方を教えてくれと言う人もいました(笑)

 

ー ホセ犬伏さんとリリースされたアルバム「Ending Breath Attack」にも、タイトル通りいろんな“シュッ”が収録されていますね。

この曲の終わりはどんなシュッが来るんだろう?と楽しみながら聴きました。

ところで、このアルバムには自作曲も収録されていますね。

2018年発表の初アルバム

Y はい。自作曲については、ホセ犬伏さん(Gt)とのセッションで出来た曲を2曲収録しています。

その中の「穴を開ける」は、The Who(※1)の”無法の世界”のように、新しい時代を作ると言ったけれど結局は元の時代と一緒だよ、というシニカルなメッセージを表現しました。

穴を開けても結局いっしょだよ、と。

 

ー なるほど、途中で激しくなるけれど、また始めの調子にスンと戻りますもんね。

また、YOSHIOさんといえばケーナの単独無伴奏で演奏するイメージも強いのですが、このスタイルを始められたきっかけは何ですか?

 

Y もともと単独無伴奏のイベントを主催などしていたのですが、現在の状況になったのは、過去にライブハウスからデュオでの出演オファーがあったのですが、伴奏の方の予定が空いてなかったのでソロでもいいですか?とお願いして演奏したのがきっかけです。

そしたら意外とウケが良くて。

それ以降、ソロでも出演のお声がかかるようになりました。

他のバンドともセッションや即興ができますし、アドリブ的なスキルを買われて呼んでもらえてます。

また、ケーナ単音だけのソロで飽きずに聴かせる方法を研究しています。

さらにいえば、さまざまなミュージシャン・パフォーマーの中で楽器以外で覚えてもらえるためのキャラ作りも大事ですね(笑)

ー なるほど、キャラといえばYOSHIOさんの右に出る者がいないですよね!

今、コロナ禍でライブ活動の方法等、音楽界も転換期を迎えていると思います。

そんな中、YOSHIOさんの今後の展望を教えてください。

 

Y そうですね、作曲等の創作活動に力を入れていこうかと考えています。

あと、実は高校の同級生にRHYMESTER(※2)の宇多丸氏がいるのですが、いつか彼と対バンできればいいですね(冗談)

 

ー 日本のフォルクローレの未来はどうなっていくとお考えでしょうか?

 

Y このまま誰も何もしない状態だと、世代間の分化が進むのではないかと思っています。

今はインターネットでいくらでも情報が拾えます。

それは良い面もありますが、ネット情報は往々にして真偽が怪しい、また受け手が正確に理解できていないケースがあります。

今まではレッスンや飲み会といった形で、制限もあるとはいえ多世代の生の情報が共有されていましたが、それがコロナ禍で厳しくなってきました。

なんらかの形で世代間交流がもっとできればと思いますが…、という問題意識のもと、今後動こうとしています。

まあそう動くことで「邪道ケーナ奏者の分際で偉そうに」というネガティブキャンペーンも当然来るとは思いますが(爆)

 

ー ところで、YOSHIOさんはご自身の商品の売り上げを一部、ニャンデスに寄付してくださっています。

これについて動機を伺ってもよろしいでしょうか。

 

Y いやらしい話しをすると、ニャンデスさんが代理窓口としてやってくれるから、ニャンデスさんに関わっていらっしゃる皆様への浸透を目指して、でしょうか。

それとは別に、昔から実家に拾い犬、およびその間にできた子供などあわせて最大4匹いました。

私は一番最初に拾った犬の弟でした(笑)

少しくらいその時の恩を返すべく社会貢献しようかな、という気持ちです。

 

ー そうなのですね、とても有難いです!

このたびはニャンデスクリエイターズファイルのインタビューをお受けいただき、ありがとうございました。

 

YOSHIOさんの商品はニャンデスのオンラインショップからご購入していただけます。

 

※1 イギリスのロックバンド。ビートルズ、ローリング・ストーンズと並び、イギリスの3大ロックバンドの一つに数えられる。

※2 日本のヒップホップグループ。1989年に結成。