Ñandesクリエイターズファイル ②〜ケーナ奏者ヨノセコ〜
ニャンデスクリエイターズファイル第二弾となる今回は、ニャンデスCD Vol.2にご参加頂いたInti:Coのケーナ奏者であるヨノセコさんにインタビューを敢行!
Inti:Co (https://www.facebook.com/fromIntiCo/)
ヨノセコ (https://twitter.com/blackcat_777)
ー この日のために東京からお越しいただき(嘘)ありがとうございます。
まず初めにグループの歴史についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
ヨ Inti:Coは、今のメンバーであるチャランゴのかっきー、ギターのマイケル、そしてケーナのヨノセコの3人になってから5年目になります。
結成のきっかけは、ちょうど演奏したがっていた私にかっきーがなんかやる?と言ってくれたのと、私はかっきーのチャランゴをみんなに聴いてもらいたかったからです。
マイケルは2代目のギタリストなのですが、彼とは別の楽団で一緒で、ギターを聴いてるうちに「いいなあ、これも人々に聴いてもらいたい」と思って声をかけたのが馴れ初めです。
ー お互いのことを思って結成されたのですね。
音楽的にはどういったコンセプトをお持ちなのでしょうか。
ヨ 最初の頃は「酒のツマミ系」というコンセプトで、食事の場のBGM的な軽めの音楽を志向していました。
でも、トリオ編成だとどうしても互いの掛け合いが濃密になるというか、集中して聴く感じの音楽になってしまうので、今はむしろそういった少人数ならではの緊張感を大事にしていきたいと思っています。
ー レパートリーも山下Topo洋平さんの曲など、現代的なものが多いですね。
ヨ そうですね。
アンデスの民族楽器を使ってはいるのですが、土着的なものを表現するというよりも、キラキラした透明感を感じさせるような演奏を目指しています。
イメージとしては、以前お客さんが飴細工やラムネの瓶のような感じと表現してくださったことがあったのですが、言葉にするなら確かにそのような方向性だな、と思っています。
私は単純にケーナやチャランゴの音色が好きで、民族楽器=民族音楽という図式にはこだわらずにやっていきたいですね。
ー なるほど。よく日本人が南米の民族音楽を演奏する時にアイデンティティーについて悩む方が多いですが、そもそもそこにはこだわっていないのですね。
ヨ ボリビアへ行った時、特別に現地の人のお祭りに参加させていただいたのです。
ずっと演奏しながら山を登り、そして演奏と共にお祈りをして下っていく…
その営み全体がとても美しく、また尊く神秘的に感じられて、簡単に真似のできるものではないと感じました。
今、カレー好きが高じてカレーの学校に通っているのですが、そこで「インド人に生まれたらインドカレーしか作れないから、日本人に生まれてよかった」というお話しを聞いたんです。
日本のカレーと同じく、自分の文化圏に無いものだからこそルールや伝統にとらわれずに色んな要素を取り入れて自分の音を作る。
そういう柔軟性が私のアイデンティティーかなと思います。
ー ケーナや音楽を始めたきっかけを伺ってもよろしいでしょうか?
ヨ 最初に始めたのはクラシックピアノなので、元々クラシックの曲はよく聴いていました。
アイリッシュ音楽を聴いてから民族音楽にも興味を持ち始めて、大学でフォルクローレグループの演奏に感動してケーナを始めたという感じですね。
ケーナの演奏を始めてからもフォルクローレ以外の音楽も好きで聴いており、葉加瀬太郎さんも大好きで影響を受けていて、演奏しているときのイメージはバイオリンの音色なんです。
バイオリンのイメージでケーナを吹くと、自分的には気持ちよく演奏できるんです。
ー ケーナは現在どんなものをお使いですか?
ヨ ガンボアという工房のものを使用しています。
チャランゴなどの弦楽器を制作している工房として知られているので、珍しがられますね。
「アンデスの家ボリビア」というお店で偶然見つけたのですが、いつ頃作られたのか、他にケーナのラインナップはあるのかなど一切謎なんです。
楽器としては、レスポンスが良いところがとても気に入っています。
ー 最後に、今後の展望やプランについてお願いします。
ヨ アルバムを制作したいですし、もっとライブもやりたいです。
音楽もより深く勉強したいですね。
後は、〇△×□〇×◇…(秘密)というプランも考えています。
ー 何ですって!?それは楽しみですね!
本日はわざわざ取材の為に大阪までお越しくださり(嘘)ありがとうございました。
そしてヨノセコ氏と取材陣一行は、大阪のディープタウン新世界へ消えていったのであった…